自発痛と誘発痛って?
こんばんは!
いしはた歯科クリニック院長の石幡一樹です。
今日の久喜は北風が冷たい冬晴れの一日でした。
歯髄(神経)を取るか取らないか?『虫歯が深いので歯髄(神経)を取りますね』
歯科医院で虫歯治療を受けていてそのように言われた事はありませんか?
歯科医師は、どのように歯髄(神経)取るか取らないかを判断しているのでしょうか?
実際、歯髄(神経)をどこまで保存するべきかは非常に難しい問題です。
虫歯が進行し、歯髄(神経)に近づくにつれて、歯髄(神経)に炎症が起こります。
この状態を歯髄炎と言いますが、臨床的には、可逆性歯髄炎(神経が元に戻る状態)なのか、
不可逆性歯髄炎(神経が元に戻らない状態)なのか、その診断が重要となります。
可逆性歯髄炎(神経が元に戻る状態)ならば、歯髄保存療法(神経を取らない治療)が選択されますし
不可逆性歯髄炎(神経が元に戻らない状態)ならば、歯髄除去療法(神経を取る治療)が選択されます。
可逆性か不可逆性かについて、基本的には、歯髄(神経)の生死、急性症状(自発痛や持続時間の長い誘発痛)の有無、
露髄(神経の露出)の有無で判断しています。
痛みが重要な診断基準となりますので、どのような痛みがあるのか、あるいは痛みが無いのかを患者さんに必ず尋ねます。
ここで大切なのが本日のお題の自発痛があるのか誘発痛があるのかということです。
拍動性の自発痛(何もしなくてもズキズキと脈打つような痛み)があり、熱をもってずきずきし、夜も眠れないような場合には、
不可逆性歯髄炎(神経が元に戻らない状態)の可能性が極めて高いです。
その他にも、持続時間の長い誘発痛(熱い物を食べた後に痛みが続く)や、打診痛、咬合痛がある場合には、
歯髄(神経)保存に不利な因子となります。
逆に冷たい水や歯ブラシ時、歯医者で風をかけた時のみしか痛まないようであればこれを誘発痛を言います。
刺激を与えられることで痛むので痛みを誘発するということです。誘発痛のみであれば可逆性歯髄炎と
考えられ、神経が過敏になっているのをどうにかセメントなどで抑えて改善させることも可能です。
先ほどの自発痛が悪化してくるとどこが痛いのかわかりにくい放散痛という状態になります。
例えば下の歯に原因があっても上の歯も痛い感じがすると言われた経験もあります。
できればこうなる前に手を打ちたいので、歯に痛みを感じたら、我慢せずにとにかく早めに歯科を受診しましょう!!!
インプラントを検討されている方、顎の違和感やかみ合わせ、入れ歯でお悩みの方、
歯や顎、お口の違和感や心配事がお悩みのある方はご相談のみでも構いません。
また6か月以上歯科健診を受けていない方がいらっしゃいましたら
定期健診で現状のお口の中の状況を把握するべきです。
その時は是非お気軽にいしはた歯科クリニックへお越し下さい。
久喜市 歯医者 いしはた歯科クリニック 電話 0480-24-6480 Dr かずき