指しゃぶりへの対応
こんにちは!
いしはた歯科クリニック院長の石幡一樹です。
今日の久喜は昨日よりも少し下がってちょうど良い天気になりました(^-^)
昨日の指しゃぶりの弊害に引き続いて、今回は指しゃぶりへの対応についてまとめたいと思います。
1.指しゃぶりの考え方
1)小児科医:
指しゃぶりは生理的な人間の行為であるから、子どもの生活環境、心理的状態を重視して無理に止めさせないという意見が多い。
特に幼児期の指しゃぶりについては、不安や緊張を解消する効果を重視して、歯科医ほど口や歯への影響について心配していない。
2)小児歯科医:
指しゃぶりは歯並びや噛み合わせへの影響とともに、開咬になると発音や嚥下、口元の突出、顎発育への影響も出てくる。
不正咬合の進行を防止し、口腔機能を健全に発達させる観点からも、4~5歳を過ぎた指しゃぶりは指導した方がよいという意見が多い。
4歳以下でも習慣化する危険がある児に対しては指導する必要がある。
3)臨床心理士:
指しゃぶりは生理的なものとしながらも、4~5歳になっても持続する場合は、背景に親子関係の問題や遊ぶ時間が少ない
あるいは退屈するなどの生活環境が影響しているので、子どもの心理面から問題行動の一つとして対応する。.
2.指しゃぶりへの対応
1)乳児期:
生後12か月頃までの指しゃぶりは乳児の発達過程における生理的な行為なので、そのまま経過をみてよい。
2)幼児期前半(1~2歳まで):
この時期は遊びが広がるので、昼間の指しゃぶりは減 少する。退屈なときや眠いときに見られるに過ぎない。
従って、この時期はあまり神経質にならずに子どもの生活全体を温かく見守る。
3)ただし、親が指しゃぶりを非常に気にしている、一日中頻繁にしている、
吸い方が強いために指ダコができている場合は4~5歳になって、
習慣化しないために親子に対して小児科医や小児歯科医、臨床心理士などによる対応が必要である。
4)幼児期後半(3歳~就学前まで):
この時期になるとすでに習慣化した指しゃぶりでも、保育園、幼稚園で子ども同志の遊びなど
社会性が発達するにつれて自然に減少することが多い。
しかし、なお頻繁な指しゃぶりが続く場合は小児科医、小児歯科医、および臨床心理士による積極的な対応が必要である。
5)小学校入学後:
この時期になると指しゃぶりは殆ど消失する。この時期になっても固執している子
あるいは止めたくても止められない子の場合は、小児科医、小児歯科医および臨床心理士の連携による積極的対応を行う。
おわりに
全体として指しゃぶりについては3歳頃までは、特に禁止する必要がないものであることを
保護者に話すようにすることが大切である。それと同時に保護者は子どもの生活のリズムを整え、
外遊びや運動をさせてエネルギーを十分に発散させたり、手や口を使う機会を増やすようにする。
スキンシップを図るために、例えば寝つくまでの間、子どもの手を握ったり、絵本を読んであげたりして安心させるようにする。
絵本を読むときは一冊だけといわないで、好きなだけ読んであげるというと、
子どもは眠りながら夢の中でも読んでもらっている気がして親の無限の愛情に包まれる。
上記は小児歯科学会からの引用で、現状のコンセンサスです。
ここからは私の経験です。
以前の職場で8歳ころまで指しゃぶりをやめられなかったと言う衛生士がいました。
その子はその癖のせいで大人になり、開咬という前歯がかみ合わない状態になっていました。
何故指しゃぶりがやめられないかというとやはり眠るときなどにそれを行うことで
安心感があるからのようです。ではどうやって指しゃぶりをやめたかというと
その衛生士はお気に入りのボタンを触るという新たな安心を得られる物を発見したことで
自然と指しゃぶりをやめたと言ってました。これは非常に参考になるのではないでしょうか?
指しゃぶりの安心感と代替できる癖や物を見つければ良いのです(^O^)
親知らずの抜歯のこと、インプラントを検討されている方、顎の違和感やかみ合わせ、入れ歯でお悩みの方、
歯や顎、お口の違和感や心配事がお悩みのある方はご相談のみでも構いません。
また6か月以上歯科健診を受けていない方がいらっしゃいましたら
定期健診で現状のお口の中の状況を把握するべきです。
その時は是非お気軽にいしはた歯科までお越し下さい。
久喜市 歯医者 いしはた歯科クリニック 電話 0480-24-6480 Dr かずき