差し歯の前に土台が重要

こんばんは!
いしはた歯科クリニック院長の石幡一樹です。
今日の久喜は昨日のような季節外れの暖かさから一転して真冬の寒さに戻りました。

今回は神経の治療終了後に神経のない歯を補強する部分のコアについて
ご説明致します。神経のない歯は通常コア(土台)+差し歯(被せ物)
の二重構造で治療を行います。実は上の差し歯をセラミックにすることよりも
その歯が長持ちする上で一番大切なのはコアを何にするかということです。
患者さんの歯が歯茎より上にしっかりと残っている場合は別に金属のコアでもほぼ問題はありません。
最近はレジン(プラスチック)の歯への接着性が向上しているので、このケースでは
金属よりレジンではを補強しております。問題は虫歯により残っている歯が歯茎より上ではほぼないケースです。
この場合残った歯の根が割れてしまうと抜歯になってしまうので
コアの選択には十分気をつけなくてはなりません。コアがしっかりしていれば、後から被せ物を変えることは可能です。
しかも、コアは一度装着すると外すのが非常に困難で、無理に外そうとすると
歯が割れて抜歯になってしまうことすらあります。
そのため、「土台(コア)はやり直しの出来ない治療」だと思っていた方が良いと思います。
(実際はやり直しをすることもあるのですが、やり直しのたびに歯が削られて
残りの歯が減ってしまうので、治療回数はできるだけ減らすのが得策です)
コアには3種類あります。保険のきく物が一種類、きかないものが二種類です。

メタルコア
保険のコア(土台)であるメタルコアには通常、銀合金が使われていますが、
・歯はわずかにしなるのですが、金属は硬すぎるため「くさび効果」により、
歯の根っこが割れてしまうということがあります。→抜歯になります。
・太く長いコアを入れていた場合、根の病気が再発した時の再治療が困難です。
 (コアの除去時に歯が割れて、抜歯になってしまうこともあります)
・前歯にオールセラミックを被せる際に、コアの金属が透けて見えるので、色調の再現が困難です。
・金属が溶けだしてしまうのでアレルギーが起こる可能性あります。

ファイバーコア
ファイバーコア(ファイバーポスト&レジンコア)とは、FRC(ガラス繊維強化樹脂)という
支柱(ポスト)を入れることによって、レジンコアの強度を改善する目的で開発された土台(コア)です。
金属とは異なりしなる性質があります。、さらに接着することで歯と一体化するので
歯が割れる可能性が低くなる。→お家を立てる時のツーバイー法をイメージしてください!
白いため、審美的に有利でオールセラミック冠を被せる際に使用します。
再治療が必要になった際の除去が比較的容易で金属アレルギーなどの心配がないです。

ゴールドコア
ゴールドコアとは、貴金属である金合金や白金加金で作られた土台(コア)です。
保険のメタルコアに主に使用される銀合金と比較して、アレルギー・硬さなどの面で材料的な利点があります。
ほとんどの症例で使用可能です。 ゴールドという金属は硬すぎないので、歯が割れる可能性が低くなります。
金属アレルギーのリスクもメタルコアよりはかなり低いです。当院ではほとんどこれを使用していません。
現在はファイバーコアかメタルコアの2択から選択していただいております。
上記の内容でご不明な点がありましたらお尋ねください。

親知らずの抜歯のこと、インプラントを検討されている方、顎の違和感やかみ合わせ、入れ歯でお悩みの方、
歯や顎、お口の違和感や心配事がお悩みのある方はご相談のみでも構いません。
また6か月以上歯科健診を受けていない方がいらっしゃいましたら
定期健診で現状のお口の中の状況を把握するべきです。
その時は是非お気軽にいしはた歯科クリニッまでお越し下さい。

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