歯肉縁下形成セミナー
こんにちは!
いしはた歯科クリニック院長の石幡一樹です。
今日は爽やかな天気で気持ち良いですね(^O^)
昨日9月21日お茶の水にあるGCで有名な行田先生の歯肉縁下の形成の実習・講義を受けてきました。
何のために受講考えたかというとよくセラミックの歯を被せて何年か経過した患者さんが
セラミックの歯の根元が黒くなって気になるとおっしゃるのを聞くことがありますが、
こうなることを防ぎたいという気持ちが強くあったからです。またこの先生は被せ物を長く持たせることに
重点を置いている先生で考え方が好きなので勉強させていただきたいと考えました。
行田先生は歯茎の下1ミリの所まで形成を行い、そこまで被せ物を入れれば(マージンといいます)ブラックマージンにならない
とのことでした。そして15年経過の症例をいくつも出されていたので説得力もありました。
先生曰く、臨床上多く認められる歯肉退縮によるMBクラウンなどのマージンの露出は、
完全にヒューマンエラーとのことです。確かにそう思います。そのための歯肉縁下1mmのマージン設定でするわけですが
この部分は上皮付着をしている部分です。Biologic Widthに侵襲を加えることにためらいがあるかもしれませんが、
好中球などの白血球が遊走している部分なので、人間が本来持っている免疫機能を最大限に利用するための処置でもあるとのこと。
そのため、歯肉縁下にマージンを入れてもプラークは付着せず、二次的な虫歯にもならないとのことでした。
ただし毛細血管が走行しているので形成に気をつけないと当然出血しやすいですし、患者さんにも痛みを
与えることになってしまいます。ですからテクニックが必要なわけです。
今回は形成の実習コースで多くの人工歯牙を切削して形成しました。
使うバーはGC製のAR3、BR4、およびB01ffの3本で、B01ffの代わりにホワイトポイントを使用することもあるそうです。
まず受講者が個々に歯肉縁下と思われる形成を行います。そしてインストラクターの先生に見ていただいたところ、
1mmどころかわずか0.2mmくらいだと言われました。その後切削器具を1mm歯肉縁下に入れるこつを講義していただき
実際にまた受講生が形成します。やってみると1mmは想像以上に深かったですがこつはわかりました。
実際に患者さんの口の中でやるにはその方の歯茎の状態がある程度良い事やその他注意点はありますね、
慣れは必要だと思いますが出来そうなので当院でも取り入れたいと思います。
と書いていたら午前中そういうケースがあったので早速やってみました。
たぶんできたのではないかと思います(^O^)
では歯肉縁下の形成のやり方について
必ず左から右に形成する
順番は切縁→切縁寄り軸面→(1番の場合)30°傾斜させて歯肉寄りの軸面→隣接面(グルーブを入れることもあり)
→口蓋側(歯肉寄り軸面とほぼ平行)、ここまでAR3を使用→歯肉縁下、BR4を使用し左右の繰り返しモーションは避ける
フリーエナメルはB01ffを間欠的に使用する。やや歯肉にぶつける感じで(出血はそれほどない)
大臼歯の形成の場合、遠心部のマージンを近心傾斜させる上顎左右1番を修復する場合、かならずロー着する
プロビジョナルレストレーションは非常に重要。きちんと製作しマージンを合わせれば即日印象採得に移る。
即時重合レジンの取り扱いに長けるようになること
印象材はフローの高いもの、低いもの、パテタイプを使用する。
マージン部は当然フローの高いタイプで、若干エアーを吹き付け縁下に入れるようにする
形成の時にTDZに浸漬したジンジバルコードを挿入し、外して印象を取る。
歯肉縁下はレスカントゥアー、縁上をやや膨らませた「S-shape」が基本である
こんなところです。
色々勉強になることがあって受講して良かったです(^O^)
インプラントを検討されている方、顎の違和感やかみ合わせ、入れ歯でお悩みの方、
歯や顎、お口の違和感や心配事がお悩みのある方はご相談のみでも構いません。
また6か月以上歯科健診を受けていない方がいらっしゃいましたら
定期健診で現状のお口の中の状況を把握するべきです。
その時は是非お気軽にいしはた歯科までお越し下さい。
久喜 歯医者 いしはた歯科クリニック 電話 0480-24-6480 Dr かずき