上唇小帯とは?
こんにちは!
いしはた歯科院長の石幡一樹です。
今日の久喜は晴天です。風が吹いていないので寒くはありません。
今回は最近お子さんの患者さんを診ていて、多いなと感じることについて記載します。
乳歯が抜けた後にその真下から永久歯が生えてくることはみなさんご存知かと思います。
ところが最近久喜の子供達?に乳歯が抜けたのに、上の前歯の永久歯がしばらく生えてこないといったケースが
見受けられます。これには原因があります。何かというと永久歯は歯茎を突き破って生えてくるのですが
この歯茎が非常に分厚く、ほぼすべてのケースで上唇小帯という筋が悪影響を与えています。
そこで上唇小帯について説明致します。上唇小帯とは上唇の中央から歯茎に伸びる筋のことです。
胎生約3ヶ月頃に発生し、生後1歳未満までは、歯の近くに付着しています。2歳未満ではこの小帯が太く、
歯ぐきの頂上から上の前歯の間に割り込むようにまわりこんでいる場合が多くこれは正常です。
1歳6か月児健診などで指摘されることがありますが、よほど極端なものでなければ心配なく、
乳幼児期に切除する必要はありません。年齢と共に付着位置が歯ぐきの頂上から降りてくるのが普通です。
しかし、年齢を重ねるにつれ上あごが発育するため、その付着部位がだんだん上方に移動していきます。
ところが、その付着部位が上方に移動せず、しかも太い場合は、永久歯の真ん中が閉じることができずに
離れた状態になることがあります。また唇の動きが悪かったり、小帯が邪魔してブラッシングがしにくかったりします。
細ければ自然に切れることもありますし、成長とともに自然に治る場合もあります。
その他にも転倒した時に上唇小帯がちぎれることもあります。
先日も一歳半の男の子のお母さんが子供が椅子から落ちて唇から沢山血が出たと大慌てで
当院にいらっしゃいましたが、うまく上唇小帯が切れており、ちょうど良い感じになっていました(^O^)
軽度のものであれば、経過観察で良いと思うのですが、これが原因で永久歯の間が離れるような状態の場合
もしくは今回の上記のケースのよう永久歯の萌出が妨げられるようなケースは切除したほうがいいでしょう。
上唇小帯の切除はそれほど難しい手術ではありませんが、
歯ぐきに麻酔をしての処置になりますので、小さなお子さんにとっては大変なことでしょう。
処置中に動いたり暴れたりすると危険で処置ができませんので、やるとすれば、
6、7歳になってからのほうがいいのではないかと思います。
是非お気軽にいしはた歯科までお越し下さい。
久喜 歯医者 いしはた歯科クリニック 電話 0480-24-6480 Dr かずき