赤ちゃんの口腔内に白いもの?
こんにちは!
いしはた歯科クリニック院長の石幡一樹です。
今日はいい天気でした。お昼休みに近所の整体にいったら背中が凝り凝りですと言われました(ー_ー)!!
今日病院に着いたら朝一に急患が入っていました。話を聞くと
生後6か月の赤ちゃんで左上の歯茎に白い膨らんだ物があるから診て欲しいとのことでした。
もしかしたらなんて考えながら実際に口の中を診せていただきました。
左上の奥歯の内側の歯茎に白い腫瘤上の塊がありました。上皮真珠かなと思いました。
実際に見るのは初めてだったのですぐにネットで確認しました。
上皮真珠と検索すると画像が出ますが、まさにこれでした。
お母さんにも画像を見ていただき安心されたようです。2か月後にまた来院してもらいます。
そこで今回は上皮真珠について書きます。
上皮真珠とは
Serresの上皮真珠(epithelial pearls)とは、乳児の歯槽堤粘膜に生じた塊状の小真珠様腫瘤を示します。
また別名でBohn結節(nodule)と呼ばれることがあります。
上皮真珠のなかに嚢胞が形成されることがあり、これらは乳児歯肉嚢胞(gingival cyst)
あるいは歯堤嚢胞(dental lamina cyst)と呼ばれています。
なおSerresの上皮真珠と同様の小腫瘤が、硬口蓋の正中縫線に沿って生じたものを、Epsteinの真珠と名づけています。
原因
Serresの上皮真珠は、歯堤の退化不全によって生じます。
すなわち口腔上皮と歯を連結している歯堤は、通常は歯胚の発育過程中に生理的に退縮して、
やがて吸収されてしまうものがありますが、口腔上皮の近くに存在する歯堤が退化不全のために吸収されず
歯堤を形成する上皮細胞の一部が残存してこの上皮細胞が同心性に集り、角質化して集塊となり、
歯肉に結節として現れることがあり、これが本症の成立機序です。
なおEpsteinの真珠は両側の口蓋突起が癒合する時に癒合部の上皮が吸収されずに中胚葉組織のなかに残留して、
退行性変化をきたしたものです。
またBohn結節は粘膜腺組織の残存が関与しているといわれています。
臨床的特徴
発生頻度
発生頻度は胎生期には100%に、新生児には80~85%にみられるといわれていますが、
実際には乳児期に異常を訴えて来院するのは2~3%くらいの低率です。
性差
性差はほとんどありません。
好発部位
好発部位は歯肉、特に上顎前歯部の歯槽頂から唇側にわたるところで、
広範囲に集中的に出現することもあります。臼歯部では散発的にみられ、口蓋部にもみられることもあります。
臨床症状
乳児の乳歯萌出前にみられやすいですが、生後間もなく発現して以後数の増加がみられることもあります。
白色ないし黄白色の光沢をもった半球状の硬い、粟粒大から小真珠大の大小の腫瘤としてみられます。
粘膜表面の近くに存在し、歯肉の表面からやや突出しているものが多いです。
2~3個のものから通常は数多く発生するものが多く、そのために歯肉の表面が著しく
凹凸不整の状態になっているものが多いです。自覚症状のないのが普通です。
診断
組織学的には上皮細胞の集塊ですが、中心部は角化して扁平上皮が層状をなした嚢胞様の構造を示すことが多いです。
内容物は粘稠性の液状物質で満たされており、そのなかの細胞のほとんどは上皮細胞です。
治療法
乳歯が萌出するころまでには自然に消失し、また小嚢胞は破れて自然に治癒するため、
一般的には特に治療を必要としません。従って予後はきわめて良好です。
上記に上皮真珠についてまとめました。
赤ちゃんの口の中にできものがあれば親は心配しますよね((+_+))
何でもなくて何よりでした(^O^)
インプラントを検討されている方、顎の違和感やかみ合わせ、入れ歯でお悩みの方、
歯や顎、お口の違和感や心配事がお悩みのある方はご相談のみでも構いません。
また6か月以上歯科健診を受けていない方がいらっしゃいましたら
定期健診で現状のお口の中の状況を把握するべきです。
その時は是非お気軽にいしはた歯科までお越し下さい。
久喜 歯医者 いしはた歯科クリニック 電話 0480-24-6480 Dr かずき