歯周病の症状
こんにちは!
いしはた歯科クリニック院長の石幡一樹です。
今日はお盆休み一日目でした。私は家族とのんびり家で過ごしました。公園に2時間半行って腕と顔が日焼けしました( ゚Д゚)
今回は歯周病の症状について書かせていただきます。
歯茎からの出血を気にされている方は少ないのではないでしょうか。体を洗っているときに血が出てきたらおかしいと思うように、
歯茎も歯ブラシやデンタルフロスに血がついていたら病気の始まりなのです。
しかし、歯茎から出血があっても痛みがないため放置され、歯周病が進行してしまうことが多いのです。
歯周病は初期のうちに気づいて改善すれば怖い病気ではないのです。ただし自覚症状が初期はないので感じにくいのが難点です。
今回は歯周病の症状として出るすべてのことをお伝えします。参考にしてください。
1.歯周病とは
歯周病は歯の周りの骨が溶け、最終的には歯が抜けてしまう病気です。
そしてこの歯周病はサイレント・ディジーズ(静かなる病気)と呼ばれ、症状がないままに病状が進行してしまう病気でもあります。
痛みや歯の揺れが出て気づくころには重症になっていることが多いのです。初期の症状に気づき適切な治療を行えば進行を止められる病気でもあります。
歯茎からの出血や腫れを放置せずすぐに治療を開始し、メンテナンスにより進行を抑え、
生涯自分の歯でおいしいものを食べられるようにしたいものですね。
2.歯周病によって起こる症状
2-1.歯茎が赤く腫れる
歯茎の本来の色は薄いピンク色ですが、歯周病の原因である細菌が歯茎の周りに残っていると、歯茎が赤く腫れてきます。
歯茎の表面では歯周病菌が中に入ってこさせないように免疫細胞を含んだ血液が集まり、細菌と戦っています。
それによって歯茎が赤く腫れてしまうのです。
対処法
歯ブラシやデンタルフロスをしっかり行い歯周病菌を歯茎に残さないようにすれば、歯茎は引き締まって、腫れが引いてきます。
2-2.歯茎から血が出る
歯ブラシやデンタルフロスに血が付いてきたときは、その部分に歯周病菌が残っていて歯茎が腫れている証拠です。
歯茎が腫れていると刺激によってすぐに出血してしまいます。そして腫れや出血が続くと歯茎の中の骨が溶け始めてしまいます。
出血しているからと言って歯ブラシをしないと症状はまずます悪化してしまいます。
対処法
柔らかい歯ブラシで磨き、デンタルフロスも根元から歯周病菌を掻き上げるように行います。
2週間ほどすると徐々に出血は少なくなっていきます。
詳しくは「危険信号!歯茎からの出血を止める自宅でできる4つの手順と正しい治療法」を参考にしてください。
2-3.歯石が付く
歯石はプラーク(細菌の塊)と唾液と血液からできています。歯茎からの出血が多い場所には歯石が多くついてしまいます。
歯石は歯周病菌の住みかとなるため、歯石が付くと歯周病が悪化しやすくなります。
対処法
毎日のブラッシングによってプラークを溜めこまないことと、付いてしまった歯石を定期的に取ることが必要です。
詳しくは「絶対歯石を取ったほうがいい本当の理由」を参考にしてください。
2-4.歯茎が下がる
左側歯周病は歯の周りの骨を溶かす病気です。骨が溶けるとその上にある歯茎も下がり、歯が長くなったように見えてしまいます。
対処法
極端に歯茎が下がってしまった場合は歯茎を移植して根を覆う方法を取る場合もあります。
2-5.歯がしみる
歯茎が下がると歯の象牙質の部分が出てきます。象牙質は神経とつながっている管を持っているため知覚過敏を起こします。
対処法
唾液の中のカルシウムやリンでその穴は自然に埋められていきますが、痛みが強い場合は根の表面にコーティング剤を塗りこみます。
詳しくは「知覚過敏の症状チェックと虫歯との違い」を参考にしてください。
2-6.歯茎から膿が出る
歯周病によって歯の周りの骨が溶かされると、歯周ポケットが作られます。歯周ポケットはその名の通りポケット状に深くなっていて
プラークが溜まりやすくなっています。歯周ポケット内で歯周病菌と免疫細胞が常に戦っているためにその残骸である膿が出続けてしまいます。
対処法
歯周ポケットが深い場合はポケットの深さを減らす外科的な処置をします。ポケットを浅くして歯石やプラークが溜まらないようにします。
詳しくは「歯周ポケットは口臭や歯周病の始まり/歯周ポケット改善方法」を参考にしてください。
2-7.口臭がする
歯茎が腫れたり、膿んだりすると口臭がします。特に歯周病の口臭は臭いがきつく、周りを不快にさせることがあります。
対処法
歯周病治療をして歯周病菌を減らします。また、3DSというマウスピースを使った殺菌療法で口臭を発生させる細菌を殺します。
詳しくは「口臭が気になる人は絶対に知っておくべき原因と解消法」を参考にしてください。
2-8.歯茎が腫れて痛くなる
歯周病が進行すると歯周ポケットが深くなります。歯周ポケット内にプラークが溜まり続けると歯ぐきの中に膿が溜り、腫れて痛くなります。
対処法
大きく腫れてしまった場合は切開して膿を出す必要があります。膿がたまらないように歯周ポケットは定期的に洗浄するか
歯周ポケットを浅くする外科的な処置が必要となります。詳しくは「歯茎が痛いときの対処法と原因」を参考にしてください。
2-9.歯が揺れる
歯周病で歯の周りの骨が溶けてくると、歯は支えられる物が失くなり揺れてきます。
対処法
歯周病の初期の段階の揺れであれば、治療を行うことによって止まってきます。治療によっても止まらない場合は
周りの歯と接着剤で固定したり、被せ物をつなげて揺れを小さくします。
2-10.噛むと痛い
歯の周りの骨が溶けてくると、歯が動いてしまい、固い物が噛めなかったり、噛んでも痛かったりします。
対処法
噛み合わせを調整して、当りを弱めたり、周りの歯に固定したりします。
2-11.歯並びが悪くなる
特に下の歯の前歯は歯周病によって歯並びが悪くなりやすい場所です。歯周病によって骨が失われると歯が動いてしまい、
根が一番細い下の前歯が重なりあうようになってしまいます。そして歯が重なってくると細菌が溜まりやすくより歯周病が悪化してしまいます。
対処法
部分的な矯正治療を行います。重なっている歯を小さくしたり、必要であれば抜歯をして歯が並ぶ隙間を作り矯正をして汚れを着きにくくします。
2-12.歯の神経が死んでしまう
歯周病が進行すると歯の神経が死んでしまうことがあります。神経は虫歯などで死んでしまうことはありますが、
歯周病によって周りの骨が溶かされ根の先から細菌が入り神経が死んでしまうことがあります。
対処法
神経の処置をして根の中を消毒して、根の中の細菌を殺す必要があります。
詳しくは「歯の神経を抜く前に知っておきたかった7つのことと最新治療法」を参考にしてください。
2-13.歯が抜ける
歯周病が進行すれば最後に勝手に歯が抜けてしまいます。このころには他の歯にも歯周病が進行していると思われ、
早急に歯科を受診して適切な治療を受けなければダメです。
抜けたままにすると、噛み合わせがズレてしまい他の歯に負担が掛かってしまいます。
対処法
入れ歯やインプラント、できるようならブリッジをして、噛み合わせわがずれないようにして安定させます。
上記に歯周病の様々な症状についてまとめました。この中のどれかに思い当たるものがある方は是非一度
歯科医院を受診するべきです。いしはた歯科クリニックではまずレントゲン撮影と歯周ポケットの検査を行って
患者さんの現状とどのような治療が必要なのかを説明させていただきます。
親知らずの抜歯のこと、インプラントを検討されている方、顎の違和感やかみ合わせ、入れ歯でお悩みの方、
歯や顎、お口の違和感や心配事がお悩みのある方はご相談のみでも構いません。
また6か月以上歯科健診を受けていない方がいらっしゃいましたら
定期健診で現状のお口の中の状況を把握するべきです。
その時は是非お気軽にいしはた歯科までお越し下さい。
久喜市 歯医者 いしはた歯科クリニック 電話 0480-24-6480 Dr かずき