骨隆起の種類や治療方法について

こんにちは!
いしはた歯科クリニック院長の石幡一樹です。
最近風の強い日が多いですが、今日も非常に北風が強いです。小さい子やお年寄りは風で身体が転倒しないように
気をつけないといけないほどです。
昨日骨隆起について書きましたが、今日はその種類や治療方法について書きます。

1 下顎の内側にできる下顎隆起

下顎隆起とは下顎の内側、特に小臼歯あたりにできる半球状の骨の膨らみで、多くの場合、左右対称に見られます。
下顎の骨は馬蹄形になっており、噛んだ時の力の歪みが曲面になっている小臼歯に集中し、それが刺激となり骨隆起ができます。
特に噛む力が強い方や歯ぎしり、食いしばりがある方に見られます。
通常切除する必要はありません。大きくなってくると舌が上に持ち上げられ、発音がしにくくなります。
また、骨隆起の粘膜は薄く、入れ歯を使っていると、擦れたり痛みの原因になります。このような場合は切除する場合があります。

2 上顎の真ん中にできる口蓋隆起

口蓋隆起は上顎の真ん中よりやや後方あたりにできる骨の膨らみです。上顎は左右の骨と骨が繋がってできているため、噛む時の応力がつなぎ目に集中し、骨隆起ができます。通常切除する必要はありません。しかし、総入れ歯の方は入れ歯が安定しなかったり、入れ歯が擦れて痛みが出ることがあります。痛みが強ければ切除します。下の写真は口蓋隆起と歯槽隆起が両方ある写真です。

3 歯茎にできる歯槽隆起

歯槽隆起は歯を支えている歯茎がコブのように盛り上がっている状態です。歯に沿ってボコボコと盛り上がっていて、上下両方にできます。噛む力が歯を支えている骨に集中し、骨隆起ができます。通常切除する必要はありませんが、擦れて痛いなどの症状が続くようであれば切除します。歯槽隆起がある方は、歯がいつも揺さぶられるため歯周病が悪化しやすい傾向にあります。

4.骨隆起の切除方法

•切除したい骨隆起の周りに部分麻酔をします。
•切開し、歯茎を開いて骨隆起を出します。
•骨を削るためのノミやバーなどで骨隆起を根元から切断します。
•開いた歯茎を糸で縫います。その後、糸を取り除いて終了です。

痛みや出血、腫れは少なく、30分程度で処置は終わります。保険診療が可能で3割負担の方で3,000円程度です。

5.骨にダメージが加わる前に守るマウスピース

骨隆起は歯ぎしりやくいしばりが強い方に多く見られます。
これらの行為は骨隆起だけでなく、歯の磨り減りや歯周病などにも悪い影響を与えます。
しかし、歯ぎしりなどを止める方法はなく、マウスピースで歯や骨にダメージを与えないように守る方法が取られます。

歯ぎしり用マウスピース(ナイトガード)の作製方法

歯医者でマウスピース用の型をとり、作製します。
一般的には上顎用のマウスピースを作ります。
使用は夜寝るときに使い、日中はできるだけ食いしばらない様に意識します。
日中意識することによって、夜間の歯ぎしりが軽減することがあります。
ただし、夜間は無意識に強い力が長時間かかるために、できるだけマウスピースで歯や骨を保護するようにします。
保険診療3割負担の方で5,000円程度です。歯医者によっては自費診療の取り扱いをしているところもあります。

まとめ

骨隆起は自分でも大きくなってくるのがわかり、心配になる方も多いです。
骨隆起はできる方が多いので一度、歯医者で確認してもらってください。ほとんどの場合は経過観察になります。

親知らずの抜歯のこと、インプラントを検討されている方、顎の違和感やかみ合わせ、入れ歯でお悩みの方、
歯や顎、お口の違和感や心配事がお悩みのある方はご相談のみでも構いません。
また6か月以上歯科健診を受けていない方がいらっしゃいましたら
定期健診で現状のお口の中の状況を把握するべきです。
その時は是非お気軽にいしはた歯科クリニックまでお越し下さい。

久喜市 歯科 いしはた歯科クリニック 電話 0480-24-6480 Dr かずき

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