口腔乾燥症について

こんにちは!
いしはた歯科クリニック院長の石幡一樹です。
今日は私は休みでしたが医院は元気に診療しております。
夕方からGCでセミナーに参加してきます(^-^)

今回の歯の話ですが、高齢者に多い口腔乾燥症についてです。
口が乾くとか舌や口唇がヒリヒリすると言う方にヒアリングするとよく精神安定剤の服用をされていることが多いです。
この精神安定剤という薬は唾液が少なくなる副作用があり困った薬です。
今回は口腔乾燥症状について書いてみます。

【口腔乾燥症について】
口腔乾燥症は、唾液分泌量の減少による口腔内の異常な乾燥状態を示す症状名で、口が渇く、ねばねばする、しゃべりにくい、飲みこみにくい、味がわかりにくい、口の中や舌が痛い、ひりひりする、汚れやすい、口が臭い、入れ歯が装着しにくい、くちびるが切れるといった自覚症状があります。

また、唾液の減少は口腔内の自浄作用が不良となり、むしば、歯周病、口腔カンジダ症が発生しやすく悪化しやすい状態になります。

原因には、
(1)腺因性(唾液腺の萎縮によるもので、シェ−グレン症候群などの慢性の萎縮性唾液腺炎、頭頚部の放射線治療、加齢など)
(2)薬物性(長期連用により唾液分泌を抑制する副作用のある薬の内服)
(3)全身性代謝疾患(熱性疾患、脱水症、下痢、糖尿病、尿崩症など)
(4)神経性(顔面・舌咽神経の障害、極度の精神緊張、自律神経障害など)があります。

原因によって治療法は多少異なってきますが、シェ−グレン症候群では唾液分泌を促進する薬が使用されます。
原因除去が困難なものや治療期間中で症状が改善するまでは、保湿剤入り洗口液、保湿ジェル、人工唾液などによる口腔内湿潤・乾燥症状の改善、リップクリームによる口唇の保湿などの対症療法が行われます。

それと同時に口腔乾燥症に対する生活習慣指導として、高齢者ではのどの渇きの感覚が減退するので意識して少しずつ水分補給すること、唾液の分泌を促すためにレモン水でうがいすること、野菜・果物など清掃性食品を摂りよくかむこと、砂糖の摂取を控えキシリトールなどを代用すること、飲酒・喫煙・カフェインの摂取をひかえることなどの指導を行っています。

また、口腔乾燥で生じたむしば・歯周病・口腔カンジダ症は治療を行うとともに口腔粘膜清掃、入れ歯の清掃、歯みがきの指導を行って再発予防に努めています。

久喜市の歯科・歯医者
いしはた歯科クリニック

院長 石幡一樹

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