フラップオペの講習会に参加
こんばんは!
いしはた歯科クリニック院長の石幡一樹です。
今日は一日曇ったり晴れたりの一日でしたね(^-^)
私は上野にあるモリタの本社で失敗しないフラップオペというお題の研修会に参加しました。
今日の研修は一日で完結するコースです。
講師のDrは日本歯周病学会の指導医でかつ臨床歯周病学会の指導医でもあり、
様々な講演活動をされていて著名な若林先生と有田先生です。
ところで歯周外科はどんな時に必要でしょうか?
歯周病を改善させるためには、歯周病菌のかたまりであるプラーク(歯垢)や縁上・縁下歯石を取り除くことが不可欠です。
歯周病の治療では、まず歯周基本治療(プラークコントロールやスケーリング・ルートプレーニング)により、プラークや歯石を取り除きます。
歯根表面のプラークや歯石は、歯周ポケットの中に器具を差し込み手探りでかき取れます。
しかし深い歯周ポケットでは歯茎の中にある歯石を取るための器具が歯石に届かなかったり、
仮に届いても正確な操作ができないため、きちんと取り除くことが困難になります。
そのため、歯周組織(歯肉や骨など)の破壊が進んだ深い歯周ポケットがあるケースでは、
歯周基本治療で取りきれなかったプラークや歯石をしっかり取り除くために、歯周外科治療(フラップ手術等)を行う必要があります。
ちなみに適応症としては中程度の歯周病に対して最も効果が上がるということで、重度な歯周病の場合には
適応外で抜歯を選択せざるをえないと講師の先生がおっしゃっていました。
ではフラップ手術についてです。
フラップ手術とは?
フラップ手術(歯肉剥離掻把術)は、歯周基本治療で治りきらなかった、深い歯周ポケットが残り炎症が消えなかった場合に行う歯周外科手術です。
フラップ手術は、深い歯周ポケットを形成している病巣がよく見えるように、歯肉を切開して部分的に開き、
深い部分に残っている歯石や感染している組織を取り除く切除的外科療法です。
歯肉を部分的に切り開くことで、感染をおこしている病巣を実際に目で確認することができます。
直接見ることで、歯周基本治療で取りきれなかった歯石をしっかり取り除き、
炎症により破壊された歯槽骨の形態を整えることができるため、歯周組織を健康な状態に導いていくことができます。
部分的に切り開いた歯肉(フラップ)は、これらの処置後に元に戻して縫合します。
フラップ手術の流れ
フラップ手術は、一般的な抜歯手術より多少手術範囲は広くなりますが、入院などは必要ありません。
処置の時間は、治療する歯の本数や状態にもよりますが、数本で1~2時間程度です。
フラップ手術(歯肉剥離掻把術)は、基本的には以下の手順で行います。
① 手術部位に麻酔をします(この時麻酔の打ち方を工夫することで痛みは最小限になります)。
② 歯肉を切開し、切開した部分の歯肉を部分的に剥離します。
③ 感染している歯周ポケット周囲の不良肉芽組織を取り除きます。
④ 歯根表面に付着している歯石を除去し、歯根表面を滑沢にします。
⑤ 炎症により破壊された歯槽骨の形態を整えます
⑥ 剥離した歯肉を元にもどし、切開した歯肉部分を縫合します。
⑦ 傷口を特殊なパックで覆って保護する場合もあります。
術後は次の日に消毒、7~10日で抜糸を行っていきます。
上記がフラップオペについてです。今日は豚顎を使用してフラップオペの一連の流れを実際に確認しました。
大変ためになり、早速明日からの治療に生かしていこうと思います。
歯や顎、お口の違和感や心配事がお悩みのある方はご相談のみでも構いません。
また6か月以上歯科健診を受けていない方がいらっしゃいましたら
定期健診で現状のお口の中の状況を把握するべきです。
その時は是非お気軽にいしはた歯科までお越し下さい。
久喜 歯医者 いしはた歯科クリニック 電話 0480-24-6480 Dr かずき